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放射性炭素年代測定[加速器質量分析法(AMS法)]

試料の種類毎の前処理について

1.前処理

前処理は試料に含まれる不純物を除去するために行いますが、試料の形態および量によって方法が異なります。下記にそれぞれの処理方法を示します。また、ひげ根などの不純物はあらかじめ除去しておきます。

a.炭化物・木片・泥炭など

蒸留水中で細かく粉砕した後、塩酸により炭酸塩を除去します。水酸化ナトリウム溶液により二次的に混入した有機物等を除去し、更に塩酸で洗浄します。

b.土壌など

塩酸により炭酸塩および酸可溶の有機物を除去します。アルカリ可溶の有機物(主にフミン酸)が測 定対象となる炭素を含む土壌などの場合は、アルカリ処理を行いません。測定対象がフュ-ミンの場合、水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ可溶の有機物を除 去し、更に塩酸で洗浄します。

c.貝殻・珊瑚など

蒸留水で洗浄した後、希塩酸で表面部分の二次的な炭酸塩を取り除きます。

d.骨・歯・角など

コラーゲンを抽出します。蒸留水で洗浄し細かく砕いた後、減圧下のもと希塩酸でリン灰石等がなくなるまで繰り返し処理します。水酸化ナトリウム溶液を用いて二次的な有機物を取り除きます。

e.土器付着物

土器表面付着の煤、或いは土器内部付着の有機物または炭質物を剥ぎ取り、塩酸により炭酸塩および酸可溶の有機物を除去します。

前処理後、試料中に塩酸が残らないように蒸留水できれいに洗浄します。炭酸塩の試料はリン酸を滴 下して、その他の試料は酸化銅と一緒に850℃に加熱して二酸化炭素を生成し、精製ラインで水分や二酸化硫黄などの不純物を除去して二酸化炭素を精製しま す。精製した二酸化炭素を体積比2倍の水素と2mgの鉄粉と一緒に650℃に加熱してグラファイトに調整し、アルミ製ターゲットホルダーにプレス圧入して 加速器質量分析計にて測定します。